今回は、【ロゴサンプル制作編】の続きになります。前回まではサムネイルを起こすところまで話しました。今回は実勢にロゴを完成させていく手順をお話しいたします。
提案できるように「ロゴをデザイン」していく
ロゴのラフスケッチが出来上がったら、いよいよロゴをデザインしていきます。まずはラフスケッチをスキャナーで読み取ります。スキャナーがない場合は、デジカメやスマホなどでラフスケッチを撮影してもいいでしょう。スキャン・撮影したラフスケッチのデータはロゴデザインの下絵として使用します。
1.ロゴをデータ化できるようにIllustratorで作成していきます
私の場合、ロゴのデザインは「Adobe Illustrator」というドロー系ソフトを使用します。Photoshopなどのペイント系ソフトでロゴを作成する方も中にはいますが、ペイント系ソフトを使用してロゴを作成すると解像度の影響を受けてしまいます。画像を拡大すると荒れる(画像が劣化する)ということです。
ロゴは様々な用途で使用するのでペイント系ソフトでの作成はあまりおすすめできません。ドロー系ソフトなら拡大縮小しても画像が劣化することはないので私はIllustratorをオススメします。
Illustrator以外のドロー系ソフトはあまり使用しないほうがいいと思います。何故なら、ロゴは様々な媒体やツールで使用されます。使用頻度が多いものとしては様々な印刷物があると思いますが、Illustratorで作成していれば、ほとんどの場合、対応可能です。Illustratorについては「ロゴデザイナー になるための必須スキルはIllustrator」にも書いていますので興味がありそうなら読んでみてください。
2.ロゴデザインを作成する前に、もう一度確認しておくべきこと
「どんなツールにロゴを使用するのか」ということを再確認する。
下絵に沿ってロゴをデザイン化していくわけですが、デザインの制作を開始する前にも、また作業中でも注意すべき点を確認しながらデザイン制作を進めていくべきです。サムネイル制作の段階で、クライアントからの要望は全て盛り込んでいると思いますが、デザイン制作において注意すべき点というのはどのようなツールに使用するのかということが重要です。ロゴの使用サイズやロゴのバリエーションなどを実際に確認しながらデザインを調整していきます。
「そんな繊細なデザインで」名刺に使用した場合、平気なの?
3.ロゴのデザインを仕上げる
スキャンしたラフスケッチ(またはサムネ)をIllustratorの新規書類に貼り付けてロゴを制作していきます。ここでは、ラフスケッチの貼り付け方などは割愛します。(既にIllustratorのスキルを習得している前提で話しています。)
「一つのロゴを制作するのにどれくらいかかるか?」を知るために
【制作時間を測る】
実際にラフスケッチを下絵にしてロゴを仕上げてくのですが、ロゴのデザイン制作を開始するにあたっては制作時間を計ってみるといいでしょう。
ロゴのデザインに慣れている場合は別に時間を測る必要はありませんが、あまり慣れていない方はひとつのロゴデザインを仕上げるのに実際どれくらいの時間を要するかということをきっちりと自覚しておく必要があります。慣れてくればこのロゴデザインならこのくらいの時間があれば作成できるというようになります。
ロゴのデザインデータはCMYKカラーで作成しよう。
ロゴのデザインデータはCMYKカラーで作成していきます。(※CMYKカラーって何?という方はググってください。)
CMYKカラーはオフセット印刷に適応したデザインデータです。印刷物のデザインは基本CMYKカラーを使用しますので、ロゴもCMYKカラーで作成していきましょう。RGBカラーからCMYKカラーに変換する場合、色がくすんでしまいます。
クライアントにRGBカラーのロゴデータを納品してしまい、クライアントがそのロゴを使用してオフセット印刷で印刷物を作った場合、ロゴの色が違うということになりかねません。特に鮮やかな色は顕著に違いが現れてしまいます。逆にCMYKカラーからRGBカラーへの変換は基本大丈夫です。
ロゴの色に関しては、私の運営しているロゴジャパンのサイトに詳しく載せています。
重要! ロゴの色指定はCMYK(プロセスカラー)で-ロゴデザインの現場から
ロゴジャパン
4.色を決める【ロゴの色指定】
ロゴデザインが出来上がったら、そのロゴの色指定をしてみます。
制作段階ではロゴをCMYKカラーで作成していますので、まずはCMYKカラーの設定確認をします。
ロゴに使用しているそれぞれの色のC(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラッ
ク)の%を確認します。%が小数点以下になっている場合は調節します。CMYKカラーの設定
が決まったら、ロゴをRGBカラーにした場合の色指定や特色にした場合の特色指定をしてい
きます。
クライアントの業種によっては特色での使用が多い場合もありますので、特色にした場合の色も明記しましょう。特色はDIC(またはパントーンカラー)で指定してあれば大丈夫でしょう。
ただし、上記のような色指定はロゴの無料提案やロゴのデザインコンペなど、デザインの提案段階ではまだ必要ないかもしれません。ロゴの提案が通って制作が決定した場合で構わないと思います。
今回はここまでとなります。
次回は、ロゴデザインの提案の仕方についてお話ししたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。