今回は、これからロゴデザイナーを目指そうと考えている方へ、「ロゴデザイナー」という職業についてお話しします。
ロゴデザイナーとは?
ロゴデザイナーとは、会社やお店、個人の方のロゴ(ロゴマークやロゴタイプ、エンブレム)をデザインする人のこと。デザイナーを永く続けていてロゴデザイナーと名乗っている人もいるし、副業でロゴのデザインを始めてロゴデザイナーと名乗っている人もいます。
資格は必要ないので「誰でもロゴデザイナー」という風に名乗れます。
デザイナーと名乗ること自体に資格は必要ありません。ゆえに、ロゴデザイナーと名乗るのも資格は必要ないです。ただし、実績がないと信頼性に欠けますのである程度実績を積んでから名乗ることをお勧めします。クライアントからは「作ったロゴの作品を見せてもらえますか」と言われることもあります。
そもそもロゴって何?
「ロゴ」とは何?
ロゴデザイナーの仕事はロゴのデザインをすることですが、このロゴというのの一番多い捉え方は「ロゴマーク」と考えて問題ありません。いわゆる会社・団体やお店のマークというやつです。ロゴデザイナーになるときに、一番多くデザインするのがこの「ロゴマーク」という分類です。
ちなみに、ロゴを少し難しい解釈で捉えると
CI「コーポレート・アイデンティティ(Corporate Identity)」やVI「ビジュアル・アイデンティティ(Visual Identity)」などとちょっと難しく言われたりもします。
「それならロゴマークが作れるようになればロゴデザイナーになれるわけ?」
実はそれだけではダメです。一番多く作ることになるのは、まず間違いなく会社・団体やお店のロゴマークですが、実はロゴデザイナーと名乗るからにはその他にも作れなくてはならない種類のロゴがあります。
ロゴにも色々な種類があります。
これからロゴデザイナーを目指すなら、「ロゴと名のつくの仕事」はできる限りこなせるようになった方がいいです。ということでロゴの種類について説明します。
【ロゴマーク】・・・・・会社やお店のイメージの図案化
ロゴマークとは会社やお店、団体などのマーク。いわゆる図柄・意匠の部分です。何かモチーフをもとに図柄にしたり、クライアントの会社の頭文字を図案化してロゴマークにします。ロゴ制作の中で一番多い依頼ですのでロゴマークは必須科目です。
ちなみにシンボルマークとロゴマークはほぼ同じイメージだと思っていいと思います。日本の家紋はシンボルマークと言われていますね。シンボルマークの場合は、「シンボル・・象徴は何」と考えるとわかりやすいかも。アメリカの国旗のシンボルは白頭鷲ですね。それをモチーフにしてシンボルをマークにしたものがシンボルマークということです。ロゴマークと同じですね。
【ロゴタイプ】・・・・・会社やお店の名前部分の少し控えめなデザイン
会社やお店の名称をデザイン化したもの。文字のロゴマークと言うとわかりやすいかも。ただしも1文字や2文字ほどを使って文字をロゴマークにしたものは、いわゆるロゴマークなので、それとは少し違います。基本、文字自体がしっかりと読めることを前提にロゴタイプはデザインします。店名ロゴに近いイメージもあるけど、それともちょっと違って、デザインされすぎていない感じ。
ロゴタイプは単体でも使用しますが、ロゴマークと組み合わせて使うことも多いです。私もよくロゴマークとロゴタイプはセットで依頼されます。ロゴタイプをデザイン化しすぎると、ロゴマークと組み合わせるとどちらも強調され過ぎてまとまりません。なので、ロゴタイプのデザインは少し控えめにデザインするのがいいと思います。
【店名ロゴ】・・・・・・お店の名前自体のわりと目立つロゴデザイン
「店名ロゴはロゴタイプと何が違うの?」と思うかもしれませんが、ここの違いをわかっておかないとデザインの依頼が来た場合にハズします。店名ロゴはお店の名前のロゴマークで飲食店などの多くは店名ロゴですね。店名と言う以上、お店に目立って欲しいわけです。幹線道路沿いに乱立する飲食チェーン店。看板目立ってますよね。そして店名読めますよね。読めて目立つのが店名ロゴの基本。なかにはあまり目立たせたくないと言う場合もあると思いますが、基本的には目立たないと競合店に勝てませんので目立たせます。目立つ中であえてシンプルに表現することで目立たないから目立つという店名ロゴもあります。お店の業態や店舗の場所などを考慮してデザインする場合などいろいろです。
【商品ロゴ】・・・・・・商品のマーク
商品ロゴは商品のマークです。ロゴマークの場合もあれば文字だけのロゴの場合もあります。マジだけの場合なら、店名ロゴやロゴタイプでいいのでは?と思うかもしれませんが、商品自体のロゴなので差別する必要があるのです。店名が商品名と直結している場合は店名ロゴを直接商品ロゴとして使用する場合もあります。
関係性はこんな感じ。
ロゴ(会社マーク) > 店名ロゴ > ブランドロゴ > 商品ロゴ
商品ロゴは一番下層部分のロゴ。だけど「お客様の目に触れるのは一番多い」場合もあります。商品は知っているけど、どこの会社の商品なのかは知らないと言うこと多くないですか?商品名から会社へたどり着くと言うことがあり、会社のイメージにもつながります。
「この商品は、あそこの会社が作ってたんだ」「この商品を作っている会社なら信用できるよね。」というように商品ロゴはとても重要な役割を持っています。
【ブランドロゴ】・・・・ブランドのマーク
ブランド展開する場合に製作するロゴマークです。ブランド名がわかるように文字のロゴや、マークとセト文字のセットでブランドロゴを作る場合が多いです。「ロゴマーク(社名ロゴ)=ブランドロゴ=商品ロゴ」や「ブランドロゴ=商品ロゴ」という関係になったりする場合もあります。組織に所属するロゴデザイナーなどは、制作する機会もあると思いますが、個人や副業でロゴデザイナーを目指す方はほとんど制作する機会はありません。
【タイトルロゴ】・・・・その名の通りいろいろなタイトルのロゴ
タイトルロゴと聞いて、まず思い浮かぶのは、アニメや映画のタイトルのロゴではないでしょうか?まさにタイトルをデザイン化したのがタイトルロゴです。テレビ番組のタイトルやアニメのタイトル、映画のタイトル、ゲームのタイトルなどエンタメ業界での仕事が中心です。ちなみに本のタイトルに関しては装丁デザインに含まれてしまいます。最近ではホームページやブログのタイトルのデザインに拘っている方もいらっしゃるようです。だんだんとそのような依頼が増えってくるかもしれませんね。
【キャラクターロゴ】・・キャラクター化させたデザインのロゴ
キャラクターロゴはモチーフをキャラクター化させたロゴマークです。キャラクターロゴの良い点はキャラクター単独でも使用できるというところ。商品ロゴとしてのキャラクターロゴならキャラクター自体が商品にもなり得るかもしれません。「似顔絵ロゴ」もこの分類に入れていいと思います。お医者さんなど自分を商品としてアピールする場合、似顔絵ロゴを使われている方もいらっしゃいますね。ちなみに私の場合、キャラクターロゴは会社のロゴとしても使えるように「キャラクター風」とか「キャラクタータイプの」ロゴというようにご提案しています。
【筆文字ロゴ】・・・・・筆で書いたようなデザインのロゴ
字の如く、「筆で書いたようなデザイン」のロゴマークです。書道家の方などが筆文字ロゴを制作していることが多いです。筆文字ロゴは居酒屋さんや和食店など飲食店の「店名ロゴ」を制作する際の手法として人気があります。そのほかにも「タイトルロゴ」としての需要もあります。
筆文字ロゴは唯一「Adobeのイラストレーター」を、そこまで使いこなせなくても大丈夫なロゴマークだと思います。もちろん、少しは使えなければダメです(納品の際に必ずaiデータ必要なので)
まとめ:ロゴデザイナーは、いろいろなロゴをデザインする仕事です。
ロゴデザイナーっていう仕事、わかりましたか?
上で説明したようなロゴのデザインをして収入を得る仕事です。ロゴデザイナーになるには、ロゴのことをよく理解しておくのが必要があります。
そしてロゴの仕事を受けた場合、そのロゴは1回だけしか使われないということではなく、使用される回数や期間が非常に多く永いということを意識してください。もしかしたら自分の後の世代まで残るデザインがロゴなのです。
今回は、以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。